th016/SS26
皆さん、こんにちは。今年一発目のブログです。と言うことで、明けましておめでとうございます。2026年は2月で10周年ということもあり、節目の年になるわけですが、今年も特に何かをやるわけではありません。まあ元々控えめというか、雑居ビルの2階の奥でコソッと一人で今までやってきた訳なので、別にそのままでいいかなと。より誠実にやっていきたいなと思ってはいますが。ということで、ことよろでございます。

まずは新シーズンのトップバターとして、『th products』が届きました。今シーズンはデリバリーが何回かに分かれているわけではなく、これがファーストでラストデリバリーになります。
今シーズンも特にテーマが設けられていることはなく、デザイナー太郎さんが描くソリッドで普遍的なプロダクトが中心のコレクションです。とは言いつつも、これまでと比較すると少し装飾的な要素が強くなったような気が個人的にはしています。それはLOOKを見ると結構明らかなのですが、もしかしたら『kolor』のクリエイティブ・ディレクターになったことによる影響もあるのかなと思わなくもないですが、そこまでは残念ながら聞いていません。そういった新鮮味を感じるコレクションの中から、よりベーシックなもの(th的にということですが)をセレクトしました。まあ保守ですよね。でも、それが図らずも僕の考える『th products』のコアが抽出できたのかなとも思えるし、これが今の僕の気分だったりするわけです。


まあ、保守的とは言いつつも、この “花柄” なんかは攻めの一手です(でも、チキって一着のみ)。いつかブランドとしてやりたかった、なんて言われたらそりゃ挑戦してみたくなると言うのがバイヤーの性なわけで。でも、これが皆さんにとって意外性のある衝動買いを誘発しちゃうような魅力ある一着だと内心思っています。鮮やかというよりは、セピアっぽくどこかノスタルジックな印象のあるやや彩度が低い花柄は、皆さんが思っている数億倍は着やすく合わせやすいです。この柄を、ナイロンタフタに乗っけたからこそ、ロマンチックになりすぎないクールなバランスになったんだと思います。そして、そのバランス感がとても好みです。
こういうのは店頭で試したもの勝ちなので、是非気軽に試してみてください。きっとワードローブを充実させてくれる一着になると思います。



あとは目玉としては、テレビプロデューサーの上出遼平氏との共作によるシャツですね。『ハイパーハードボイルドグルメリポート』をご存知でしょうか?知らない方はYouTubeにスピンオフなのかな、が少し見れるので是非ご覧ください。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLe7yaPWHjEKoxyi2277Mw5Wlf7zOWkavr
とにかく凄い番組なのですが、上の動画だけ観てもいかに危険な場所に取材に行っているか伝わってきます。そんな彼の経験から生まれた声をデザインに落とし込み、洋服に忍び込ませているのがこの一着。上出氏だからこそ生まれた実用的(?)なディテールは納得がいきます。そんなハードコアなディテールを内に秘めたシャツですが、どこか品が漂うのは『th products』のメイン素材になりつつある “ウールトロピカル” が備えているしなやかさと柔らかさが大きな理由ではないかなと思います。こういった一着を作れるのはこのプロジェクトだからこそだし、『th products』ひいては太郎さんの見識があってこそだと思います。
ちなみに “シャツ” とは謳っていますが、どちらかというとアウターに近いです。コーチジャケットとしても見れると思います。


インラインでは、先シーズンから個人的に気に入っている “ROMAN” という丈長シャツ。短丈も好きなんですが、プリッとしたセクシーなお尻の僕はそれが強調されすぎて少し気恥ずかしくもあり、あまり積極的に着てこなかったわけですが、このお尻を隠す丈は個人的にしっくりときています。その影響からこれまで避けてきたテーパードシルエットのパンツが相性いいように感じられて、この頃よく履いています。ワードローブにちょっとした変化を加え、新鮮な気持ちで新しいスタイルを楽しんでもらえる一着だと思います。今シーズンはよりクラシックを感じられるストライプの2色。


パンツは2型。超がつく定番 “QUINN” とワイドのカーゴパンツ。 “QUINN” は定番と言いつつも、今回初めて “ウールトロピカル” 素材で黒が出ました。これまでの “ウールギャバジン” はその堅さが特徴的かつ魅力的だったわけですが、この “ウールトロピカル” は先にも言ったようにしなやかさと柔らかさが特徴的。これまでを好んできた方も、まだ知らない方も是非試してほしい一着です。
カーゴに関しては、今こういうの履きたいという気分です。楽でかっこいいのが履きたいという何とも自堕落的というか、短絡的というか、これでプロフェッショナルを名乗れるのかという事はひとまず棚に置いて、まあ一消費者としては本質だとは思うわけです。これは単体としてよりは、上の “ROMAN” だったり、少しオーバー目のシャツを合わせてというスタイリングありきでセレクトしました。それにパーフェクトにフィットすると思ったわけです。これは過去のインタビューで太郎さんが言っていた「アイテム単体ではインパクトを感じないものでも、集積することで見えてくる「集積の美」という思想」が反映されています。後付けですが。ラックにあっても特段目を惹くわけでもなく、何なら毎シーズン素材やシルエット、ディテールを変えながらリリースされているカーゴパンツですが、今シーズンのこの素材とシルエット、ディテールが僕の中ではとても腑に落ちました。とてもスタイリングのアイデアが生まれてくるパンツだと言えます。
とてもシンプルでベーシックではありますが、やはり太郎さんのアイデンティティーやミニマルな美を感じられる『th products』ならではな洋服が揃っています。力を抜いてラグジュアリーに着れるというよりは、カジュアルだけど着るとどこか自分を律するような空気感を孕んでいます。中々凄い事だと思います。是非その空気感に触れる人が一人でも増えてほしいなと思います。







