UCC.1 M.Y.JACKET
ここ最近、価値観の変化のスピードが早く感じます。数年前までOKだったことが今じゃもう炎上案件なんて当たり前。それほどにiOS宜しくアップデートっていうのを僕達も強いられる時代だと思います。だからと言って、「昔の方がよかった」なんて言うほど老害じゃああーりません。今の時代だからこそ面白いものも出てくるし、更に言うと、強い世界観を持っていればそれはもうタイムレス、クラシックとして人々を強く強く惹きつける気がします。そんな事を映画「戦慄怪奇ワールド コワすぎ!」を観た後に色々考えたし、今回取り上げるMarina YeeのUCCもそう。

UCC.1 M.Y.JACKET
Colour: tweed rusty
Fabric: WOOL 100%
Size: S
Price: 245,300円(税込)
“アップサイクル” という言葉が生まれる前の80年代から既に同様のアイディアをファッションに持ち込んでいたMarina氏。今では当たり前の手法かつ流行にさえなっていますが、彼女のこの表現方法とデザインは唯一無二。そこには今のファッションに失われつつあるロマンティシズムと彼女のキャラクターが宿っています。



彼女のデザインにはストーリー性が強く感じられるので、ディテールをマジマジと見ては、なんかね色々と思い浮かべるんですよね。前にも書きましたが、それが言葉で説明しないと理解できないものではなく、デザインで理解させてくれる(もしくは考えさせてくれる)のが本当にずば抜けている。いい映画見た時もそうじゃないですか?色々考えたり、友達と話したり。それが大事な一作にスッとなるように、Marina Yeeの洋服もそれに近しいものがあると感じています。



最新号のBRUTUSで “冬のトラッド” をテーマに特集が組まれていましたが(惜しくもインタビューのオファーはなかった)、このジャケットなんかは正にそうだと思う。そのトラッドなヴィンテージのツイードジャケットを、アヴァンギャルドでもアルティザンでもなく、違和感のエッセンスを加えて生まれ変わらせています。
個人的なスタイリングとしては、IDEAのキャップやSPACE AVAILABLEのロンTなんかのストリートな感じで合わせるのが好きだったりします。今だとスカートやショーツをレイヤードしたスラックスもいいかも。170cmの僕で気持ちゆったり着れるサイズ感です。ここら辺は一点モノなのでサイズが合う方が限られますが、だからこそ運命的かなと。
ぜひ店頭またはオンラインストアでご覧ください。